夕方の ひとすじの光









 

 

  アシスタントが綴る 4月  

 

寒さを警戒しながら そろそろと動き始めていた植物たちは、このところ続く暖かさに誘われて 本格的に活動スイッチが入ったようです。来週に寒の戻りがあるとの予報も出ているので油断は禁物ですが、奏デル盆栽は ブルンブルンとエンジン始動です。安定しているものから 室出しをはじめました。

山田家の植物たちも だまっているはずがありません。暖かい棚下で伸び伸びと新芽をだしてしまっているメガネヤナギに、もう少し慎重になれないのかとお説教をしたくなってしまいますが、やはり育てている私に似てしまうのでしょう・・・仕方がありません。

植物と対面すると、自分の気持ちが今ここにないことが 分かる時があります。
明日は何があるか分からない、今できることをしようしよう!と 気ばかりが前にゆき、植物や 目の前の状況がよく見えなくなるのです。春を迎えたうれしさがそんな私に拍車をかけて、そのままめくらめっぽうに前進し、鉢を割ったり転んだり 肝心なことを置き去りにして 一日が過ぎていくことも この季節は目立ってあるのです・・。

加藤さんからアドバイスを頂き、このところ そんな自分を意識したら(ほとんどいつもですが)、 深く呼吸をして、腕をぐるぐる回し、気持ちを落ちつかせることにしています。「慌てない慌てない、ひと休みひと休み・・」と 子供のころに見たアニメの一休さんのセリフをつぶやきながら 大きく呼吸すれば、体がゆるんで 見える景色がひろがる気がします。
まだまだ仕事がゆるやかな現在はとても良好。この先がどうなりますか・・・
私自身がとても楽しみです。




棚下から脱出だ! シコタンソウ


2015年3月21日  山田 ナオコ