春を待つ 植物たち









 

 

  アシスタントが綴る 3月  

 

盆栽のあつまる温室の棚には、この時期 あちこちに鳥の落とし物が載っています。
食べる物の少なくなった鳥たちが、木の実を求めて温室に入り込んでくるのです。
鉢の直径が 10㎝もないツルウメモドキのまわりにも、実をついばみ 散らかした跡。
我がもの顔で 器用に温室を出入りし、庭に常駐しているヒヨドリの仕業?。
おおきな体で枝を折ってくれるなよ・・・!

昨年末に 盆栽や庭木に成りすぎた実を採取して、温室内の作業場に置いてあるのですが、驚いたことにコレを発見して 食べているらしいこともわかりました。頭がよいのだなと感心します。
しかし、鉢や道具類がならぶ作業場で 飛び回られるのは危険です。実の入った箱は新聞紙でおおい隠して、ここでの食事は断念してもらいました。

ご飯の駄賃に、写真くらい撮らせてもらおうと カメラを構えて近づきますが、パッと飛び立ち 一定の距離を空けてこちらを伺います。なかなかいい写真は撮れません。
むくむくした冬毛でおおわれた丸い瞳が 笑っているようで、ムッとします。

昨日の夕方 温室を閉めて中に入ると、羽ばたく音。みどり色の小さなメジロが、慌てて ばたばたとガラス窓に突進しています。ヒヨドリたちがいなくなる 遅い時間をねらってきたのでしょう。
慌てさせないように 私は静かに退室し、もう一度 大きく窓をあけました。
しばらくするとメジロは、庭の椿めがけて元気に脱出していきました。
怪我がないようで、一安心です。

冷えた空気の中で、いつまでも続く鳥のさえずりは心地良く、気持ちを明るく
してくれます。だいぶ光も強くなり、日も長くなりました。
春に向けての準備も、少しづつ はじめられそうです。

あうりんこカレンダー作りも、しっかり取り組めるのは3月上旬まで。
そろそろピッチを上げていきましょう。


 2016年 2月19日  山田 ナオコ


あうりんこスケッチ2011にもどる