木ハギが咲いた

 

 

  アシスタントが綴る 7月  

 

雨の止み間の日射しが ギラッと強くなってきました。寒冷紗を庭の一部に張り、扇風機のカバーをはずし、夏を迎える準備を整えます。雨粒を乗せ、みどりを一層深くした植物たちが、光をうけて輝いています。

加藤さんが 独立したての頃より育てているビックリグミが、今年 すずなりに実をつけました。数年前から わずかに結実するようにはなっていましたが、いきなりの大収穫。喜びよりも「・・・大丈夫かな?」 心配が先にたってしまう あうりんこ星人です。
そのきれいな実を、先日 お昼のデザートに みんなで頂きました。さわやかな酸味とほんのりした甘さ、よい香りがなんとも言えません。
このビックリグミ、樹齢はおそらく40歳を超える、背丈も50㎝に満たない盆栽です。結実のための工夫(肥料を多く与えるなど)もしていません。どこからこの実をつけるエネルギーを捻出するのでしょう。考えるとすごいことだなと思います。

常々育ててみたいと考えていた私は、早速そのタネを持ち帰り、蒔いてみました。加藤さんが一昨年蒔いたタネは 、無事発芽しているので 期待してもよさそう。
こんな感じで 我が家にも、実生(タネから生育すること)のものが多数あります。山こうばし、西洋カマツカの実は あうりんこ星の庭から。ユリノキのタネは公園から。昨年秋に那須街道沿いのホオノキの根元でひろった実は、先日ようやく発芽してくれました。はじめから鉢の中で生長するからなのか、大きな問題を抱えることが少なく、健やかでいてくれる実生の植物は、あまり手をかけられない私の生活に合っているように感じています。
なにより 何もない鉢の中に 頭をもたげた若葉を見つける瞬間は、いつでも 本当にうれしくてなりません。

実をつけるまでには、きっと長い時間を必要とするでしょう。ビックリグミを味わうために、これから40年!共に生きる植物たちと一緒に 元気でいたいと思っています。


 2016年6月24日  山田 ナオコ


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