たくさん咲いた









 

 

  アシスタントが綴る 5月  

 

あうりんこ星へ向かうため、 那珂川沿いへ降りて行く急カーブを曲がると、眼下に
桜並木がひろがっています。つよい風が吹くと、満開をすぎて散る花びらと 青空との
境目がなくなるよう。周りの木々の、とりどりの芽吹きの 淡いみどりも加わって、
パステルカラーの景色に飛び込んでいくような感覚になります。
毎朝通るこの道は 普段から気に入っていますが、今はまた 格別のひと時です 。

あうりんこ星でも、ジェットコースターのように変わる気候に用心しながら、外棚へ
植物を出しはじめました。温かな日には芽がどんどん動き、あっという間に枝先から
新芽が顔を出します。目で追うことはできないのが不思議なくらい、すごいスピードで
変化していきます。青々しい葉を風にゆらす松も、様子が毎日ちがって見えるような
気がしています。

我が家で水の通りが悪くなっていた黒松を、加藤さんに見て頂きました。
調子が不安だったのですが、良くなっているとのこと。ひと安心です。
「乾いているから、ここで 植え替えしちゃいましょうか」突然、加藤さんの一言。
目の前で作業をすることに。緊張します。
根を固定するためのアルミ線の施し方、根のほぐし方、用土の使い方・・・
長年続けてきた我流があらわになってしまいましたが、修正するべき多くのところ、
また、このままでいいんだと確認できたところも少しありました。

長い間 加藤さんと共に仕事をしていると、同じことができているような錯覚をしてしまうことがよくあります。植物を健康に育てて行くために、自分の仕事を客観的に見る
機会を得る というのは、とても大切なことだと感じました。

2020年4月18日  記す  山田 ナオコ

あうりんこスケッチ2011にもどる