2015年9月         



ネジバナ




夏の庭 Ⅱ




窓ガラスに映った出窓の風景


 



百日咲くから 百日紅


今年は かつて経験したことのないような 夏を迎えることになった。
まとわりつくような 言いようのない暑さが 連日 つづく。
40℃を越える温室で 水やりなどしていると 頭はぼんやりして
歩行も 覚束なくなってくる。
ジョーロも熱を帯び 瓶の水も 生ぬるい。
こんな情況は めったにないことだ。
それに加え 蟻も大量発生している。
朝の水やりでは気配のなかった盆栽に わずかの間に集結している。
庭のいたる所で こんな事態が起きている。
温室のベンチに隔離して 処置を施すのだが、その数があまりに多くて
場所を確保するのに 苦労する。
鎮静したものから もとの棚へ戻してみる。
一度治まっても 再び同じことになってしまうことも多いので、
安心するわけにはいかない。
目の敵にしたくはないけれど 放っておいて 鉢中に巣を作られるのも
困る。植物の命が脅かされることもあるからだ。
とはいえ 蟻に囚われすぎて 大切なことを忘れていなければ
よいのだが・・・
知らず知らずに 偏りがちな自分もいそうで 懸念している。
良い水やりは できているだろうか
盆栽のSOSに 気づけているか・・・

早朝のわずかに涼しいひと時 とりとめのない思いを抱いて
庭をまわっている。


2015年 8月 12日 記す     加藤 文子

 


 




うしろ姿が 可愛い

 

 

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