2015年11月         



この中の風景が好き




関屋の秋丁字




夕映えに


 



白花ホトトギス・リンドウ他


 

大王松を幾鉢か育ててきたが 今では26年のつきあいになる長老格が
唯一になった。
ある時から 新たに仲間を迎えたいと思うようになって 機会を得ては
捜してはみたものの なかなか出合わない。
その思いを今年のうちに適えたくて 九州の方から取り寄せることにした 。
本物を見ないで取り寄せるのは はじめてなので 到着するまで心配したが
当所希望したサイズより大きなものが 無事3本届けられた。
3本共 どうしてこんなに溌剌としているのかと思う程 元気にあふれ
ヒゲのような長い松葉が 噴水のように 四方に伸びている。
暖かな土地で育ったものを 冬眠を迎える今 植え替えするわけにもいかず
さりとて ビニールポットに入れておくのも忍びないので そのままの状態
で 素焼きの鉢に移した。
素焼きの鉢におさまった 大きな大王松を 並べてみる。
大らかな元気が キラキラしている。これから5年 10年先は どんな姿になっているのだろう。
大王松といえば 20年程前 盆栽として育てていたものを 庭に移植した。
今では大木になって 庭木の中でも 重要な存在になっている。
ふと その大王松を見上げた瞬間 分岐した小枝に目が止まる。
それと 同時に 思わぬ衝撃が走った。
「挿し木」という方法を すっかり忘れていたのだ。まずは 小枝を挿して
発根するか 試すべきだった。
気づくまで 気づかないのだから 仕方ないとはいえ 購入を考える前に
どうして思いつかなかったのだろう。
今更に 間のぬけた自分に呆れている。
足元にすでにあるのに 思いがいかず 遠くを求めてしまうのは
多々あるのではないか と 改めて思った。

南国育ちの諸君のこれからを楽しみにしながら せっかく思いついたの
だから 来年の春には 挿し木も試してみよう。

2015年 10月 20日 記す     加藤 文子

 


 




レンギョウの月見

 

 

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