2016年6月         

トチの木が 優雅で・・・

 


オキーフを 思い出す

 


光岳キリンソウ  展覧会期中に咲き出した

 


夕ぐれ・・・再び 光がさす


 

年のはじめの展覧会は 5月 ゴールデンウィーク明けというのが
定着しつつある。
4月を迎えた頃から 展示のことが 頭をよぎる。
盆栽たちは 冬眠から目覚めたばかりで 姿が覚束ず 予定など 到底
たてられるものではない。
たてられないと判っていても 展覧会の候補を見つけようとする。
何か見つけられたらいいナ と 思いながら 水やりをしている。
5月が近づくと共に 日々寒暖の差はあるとはいえ 日射しが強くて
汗ばむようなこともある。
東京の知り合いは 半そでのシーズン到来と告げる。
暑いと思う瞬間はあっても こちらはまだまだ セーターやウィンド
ブレーカーは手放せない。
半そでが着られるのは 一ヶ月以上は先だろうか。
植物も同様 那須の気候を心得ているのだろう。
新芽をもたげながらも ゆっくり構えている。
そんな中 5月の展覧会 6月の展覧会 先のことを思って
春の植えかえをスタートさせる。
寒の戻りを心配して 慎重に待ってきたのだが、沢山の植物の植えかえを
考えると ここではじめなければ 間に合わない。
着手すると同時に やっぱり今だ  そんな思いがわきあがる。
数を追うごとに 気持ちもあつくなる。
水やりと植えかえ 交互に作業を進めるうちに 盆栽達の活動も
本番を迎えている。
陽気が定まるにつれ みどりの進行は 速度を増す。
道をへだてた牧草も いつの間にか 風の中で波打つ程 成長している。
朝方 粒程の新芽であったシダが 夕方には 切れ込みのある葉を
展開させていたり。
短い間に それぞれ さまざまに すさまじい変化をみせる。
麗らかな情景 清らかなみどり・・・どうしてこんなによろこばせて
くれるの?
春の作業に追われ ゴールデンウィークも終わろうとする今 野草も木々のみどりも美しく生え揃っている。
そうして 展覧会一週間を目前にして 不思議と候補も決まっていた。
4月のはじめの心配が うそのようだ。   

2016年 5月 6 日記す      加藤 文子


 



岩カラクサ と 仲間たち


 


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