2017年8月         



朝の空気



夕方 ストケシアの花びらがのぞく



翌朝には全開



写真家のNさんと・・



 

半そでを着ている。 汗を沢山かいている。
風鈴の音を聞きながら 水やりしている。
木陰で草とりをする アシスタントのYさんの蚊取線香の香りが届く。

突然の猛暑 いくつか水切れをさせてしまった。
危ういところで持ち直したものもあれば ヤシャゼンマイの小さな
根洗いは 葉が萎えたまま回復しなかった。
かめに水を溜めようと蛇口をひねったまま忘れてしまって 
温室を 水びたしにした。  大失敗である。
ワァーン ワァーン だ。
伸びに伸びた向かいの牧草は 刈り込まれ、ストック用の白色のシーツに
収められた。茶色の下地ののぞく五分刈りのみどりが一面にひろがる
さっぱりした景色になった。

そんな中 編集者のKさんが 美しい音楽を届けて下さった。
手紙につづられる 音楽のはなしも 味わい深い。
台所で家事をしながら まずはThe Walker Brothers を かける。
「太陽はもう輝かない」が はじまりだった。
土つき野菜を洗っているのだが 一瞬のうちに心は彼方にひろがり・・
果てしない所を漂っている。
心の中には 10代の私 20代の私も・・・  それぞれの年代の
私がしまわれている。音楽は 自在にかつての私に再会させてくれたり 
未知の世界に誘ってくれる。
すてきな音楽が通過したあとの心地良さと余韻は 格別だ。
この静閑な心持ち。 どう言いあらわしたらよいのだろう。

キュウリ ナス ピーマン ゴーヤ・・・夏野菜を頂くこのごろ。
木萩の花は終わり リュウノヒゲの小さなうす紫の花が 庭のあちこちで
星のように咲いている。
コマツナギや弟切草 ギボウシ 等・・・夏の花の季節がはじまる。



2017年 7月16日 記す     加藤 文子   





笹とチガヤ 他


 


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