ギャラリー風景









 

 

  アシスタントが綴る 11月  

 

今年 我が家から引っ越しをした植物は、50鉢をこえました。
実は その多くが あうりんこ星に移住しています。
ギャラリーの庭のあちこちで、山田印が文字通り 枝葉を伸び伸びさせて 暮らして
います。門の脇に移植した 暖地に地生するジャカランダは、 野性味を帯びた成長を
見せ、冬に向かう気満々の様子。イノモトソウの仲間のシダも、夏を難なく乗り
越えました。ミヤサマカエデ、エノキ、メガネヤナギ。
あと ツルウメモドキ、メギ、ヤマコウバシ・・・あと、あと・・・。
みんな、それぞれの場所で、穏やかに生長しています。

かかえこまなくて、本当によかった。
地に降ろすことを勧められた時には、かなり抵抗があります。今まで育てた時間や
労力などへの執着がじゃまをして、植物の現状が見えなくなっています。
それでも、時間をおくと、不思議と少し 植物の未来を考えられる。
自分がどんな風にその植物に関わっていくのかも、想像できます。必要以上に剪定や
植え替えをくり返し,虫に過敏になりすぎて 弄くり回して弱らせる・・・。

あうりんこ星で共に暮らし、その生長を見ることは、私の植物との関わりを かなり
変えている気がします。植物がその命を 健やかに全うすること。それだけを望んで
いたいと思うようになりました。

シンクイムシに入られたコバノズイナ2本は、竹林の背景がなくなった裏庭の特等席に
植えてもらい,今 きれいに紅葉しています。虫に対しても、地に降ろすと抵抗力が
増すのでしょうか、枝の枯れる気配がありません。どうかこのまま大きくなって
裏庭の景色を よくしてくれますように。


2020年10月20 日  記す  山田 ナオコ

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