赤く 燃えて もえて









 

 

  アシスタントが綴る 12月  

 

午後4時を過ぎると すとんと日が落ちるようになりました。
夕方いらっしゃるお客様をお見送りするころには、ほのかなライトに照らされた庭や
温室を眺めるかんじになっています。冷えた空気の中で いつもと違う景色をみることができるのは、ギャラリーをはじめたおかげ。なんだか新鮮です。

植物の取り込みもだいぶ進んだ先日のこと。
その日は朝から大風が吹き、小沼さんは外出中。私はギャラリーの掃除をしていました。「きゃー」という加藤さんの叫び声が聞こえ、珍しく大きな声で呼ばれました。温室に
行ってみると、温室の天井を被う不織布が びりびりに裂け、植物に引っかかってしまっています。
夏に 2つ程の裂け目をみつけてはいましたが、今期のギャラリーを閉めてから張り直そうと話していたところだったので、突然の惨状に2人であぜんとしてしまいました。
もう笑ってしまうくらい どうしようもないので、すべて撤去することに。
驚いたのは、ふれるだけで裂けてしまうほど傷んでいたこと。よくこれで、いままで
落ちないでいてくれたなあと感心しました。10年近くがんばった布の上には、細かい
落ち葉や虫の亡が大量にあり、温室の植物はそれをかぶってほこりまみれです。
ギャラリーの日だったら と考えると ぞっとします。
撤去と掃除で一日があっという間にくれていきました。

不織布は、植物を直射日光や急激な温度変化から守る 大切なものです。
すぐに新しいものを手配して、小沼さんと張り直しました。
10年くらい前の仕事なので、2人とも手順の記憶がなく まごまごしましたが、 午前中に終了。あと10年後、ちゃんと張れるんだろうか・・?と 笑う余裕のある3日間のうちに修復することができて、本当によかったです。

今年も「あうりんこno こ」をごらん頂き、ありがとうございました。
Weekend Gallery は 冬期のお休みになり、再開は4月となります。
2020年が よい年となりますように。


 2019年11月24日  記す  山田 ナオコ

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