はるが 舞う









 

 

  アシスタントが綴る 5月  

 


4月に入って、いきなり強い寒の戻りです。
休日に 自宅の室出しを予定していましたが、断念。そこで、久々に いわきにある 両親のお墓参りに行くことにしました。白河までは 灰色の重たい空から、雪まじりの強い風。峠を越えるため 不安になりましたが、高原道路の半ばからは晴天になりました。
そう、いつもこんな感じです。
山を切り開いて作られた 浜通りへと伸びるあぶくま高原道路を、いわきへ向けて走る
ときは、決まって「おかえり-」と 言っているような、大きく穏やかな青空が 出迎えてくれるのです。
冬はあまり雪が降らず、夏は海からの風が 暑さを和らげている浜通りは、とても暮らしやすい所だということを、那須の酷暑と雪の恐怖を体感して、はじめてわかりました。

両親のお墓は、旧いわき平城下の 寺町の中にあります。山肌に張り付くような勾配の
墓地は、眺めがとても良く、絶えず風が吹いています。妹がお彼岸に供えたらしき花が、ドライフラワーになっていて ちょっときれいでしたが、持ってきたものと 変えました。昨年来られなかったことを詫びながら、念入りに石を洗っていると、ウグイスが上手に鳴いています。こちらでは桜がもうすぐ満開でした。掃除を済ませ、お線香を焚き、ギャラリー開設の報告をして 拝んできました。

近年大病をした 幼なじみのくーちゃん宅に 12年ぶりにお邪魔しました。
なんでもない話で大笑いして、「くーちゃん」「なおちゃん」と呼び合う私たちの横で、今年中学3年生になったお嬢さんの のんちゃんも、ニコニコしています。
私の幼なじみは、のんちゃんの 大切なお母さんになったのだなぁと、帰りの車の中で なぜかうるっときてしまいました。

矢吹から白河へと戻ってくると、 今年最後( であってほしい )の吹雪にあいました。早々にノーマルタイヤに交換してしまったことを、後悔しながら 帰ってきました。


 2019年 4月19日  記す  山田 ナオコ

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