室内で原稿を書いていると おもてから
小鳥の チチチ チチチ という声がしきりに聞こえる。
外水道は凍りっぱなしで 寒さは厳しくても
小鳥達のさえずりは 心を麗らかにする。
そういえば ベゴニアの白い花も
ほんのり甘い香りを漂わせながら咲きはじめた。
温室の棚下でも 原種のシクラメンが
ピンクの花を咲かせている。
枯れたシダの葉の蔭から ストローのような茎をもたげて
これから沢山の花を咲かせようとしているのが窺える。
それから 雑木の枝先の芽も大きくなっているし、
ボケやレンギョウの蕾に 紅や黄の色もさしている。
もうすぐ 温室に鮮やかな色彩がかえってくる。
春の陽気に出会えるのも 近い。
2012年 2月19日記す 加藤 文子
棚下のシクラメンの原種 |