2021年7月         

花火のように 色彩を散らす


陶器が写した風景



咲き分け



水トクサの中に飛び込んだ花と


独立して間もない頃 当時アシスタントをして下さっていたKさんの
力を借りて 短いことばに挿絵を描いて私家本をつくった。
植物の育て方をつづった 実用編と ことばを集めた随想編の 2部構成。
手軽に持ち運べるような 小さなサイズにした。
ここ数年 随想編のことが気になって リメイクしてみたい気持ちが
わいていた。
とはいえ 頭の隅にありながらも なかなか着手できないでいた。
春になって 写真家の岩瀬陽一さんから 40年撮りためた奏デル盆栽の
写真にことばを添えてほしいと依頼があった。
写真の解説ではなくて もっと自由で 心の中をのぞくようなことばが
望ましい・・・と。
書けそうで 書けそうもない気がして困っていると 随想編のことばが
思い出された。
さっそく岩瀬さんへ のり付けされたページもはがれそうになった
くたびれた体裁の私家本を お送りした。
すると「これだヨ。これでつくってみようヨ。」と お返事を頂いた。
そんなわけで 滞っていたリメイクのプランが いきなり動き出した。
アシスタントのYさんの協力を得て 奏デル盆栽 随想編の製作が
はじまった。
タクトを振るのは岩瀬さん。時々 脱線しながらも 少しずつ完成に
近づいている。
35年の時を経て モノクロームの写真と共に あらたな装いで
デビューすることになった。
表紙のロゴは 故・高木和雄さんのデザインによるもの。
「 朝 鳥の声が違う   だんだん 冬が うずくまって 行く 」
そんなことばから はじまる一冊だ。

 

新緑が美しくなった頃から 毛虫が大量発生。
日に何度も 見回っては捕獲する。
気をぬいているあいだに 新芽や蕾が喰い尽されることも・・・。
こちらもあきらめていないのだが 先方はさらに上手・・・。
捕っても 捕っても あらわれる。
そんな中 アジサイや 春咲きシュウメイギク・・・
ギボウシ 黒リュウのなすび色の花・・・。
それから 蕾を毛虫に喰べられながらも かろうじて一命を取り止めた
ボトルブラシの真っ赤な花も・・・咲こうとしている。
沢山の花が咲こうとしている。
こっちだって 毛虫や蟻に負けてはいられない。


2021年 6月14日 記す     加藤 文子

  



角度を変えて

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