2017年10月         



光が降りてくる Ⅰ



光が・・・ Ⅱ



ユリの木が色づく






母の家のコナラの大木のドングリが とめどもなく落ちてくる。
今年は大量だ。
風の強い夜は 大粒のヒョウが降ってきたのではと思う程の迫力に
目が覚める。
8月に植え替えた小葉性のツタは 紅葉を速め、大方 落葉した。
コバノズイナは 葉を赤く染め、来月の新潟の展覧会に連れて
行きたくなるような美しさだ。
みどりの色素に赤い色が溶け入って 微妙な色彩をみせている。

蚊取り線香の出番は多かったけれど 寒冷紗も 風鈴の音の印象も
あまり残らない夏だった。
むぎわら帽子を被ったのは いつだったか。
もっと熟れたトマトや キュウリ 食べたかった。
それぞれをしまいながら そんなことを思う。

一方 小さな白花がブーケのように束ねられたニラや 母が好きだった
ユーパトリウムの紫の花が ハッとするくらい愛らしい姿で 庭の
あちこちで咲いている。 しかも例年より長い間 咲きつづけている。
通りに面した所のヒガン花は 株がやせてしまったのか 
茎の立ち上がりが思わしくない。
つぼみを先端につけて 元気のない様子で姿をあらわした。

見えない静かな力が 夏を吸い上げて 秋を降ろす。

2017年 9月13日 記す     加藤 文子   





初雪カズラ


 


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