2021年1月         

草を生ける


空っぽの棚



冬の手入れ



大実ヤブコウジ




落ち葉掃きの毎日も ひと段落
周囲の木立の枝々が描くラインが 空を背景に くっきりうつる。
盆栽を温室にとり込んだので 外棚は空っぽになって 
庭は閑散としている。
Weekend gallery も冬休みに入り 来客のとだえた庭に 何を求めて
くるのか 小鳥達が ひんぱんに姿を現すようになった。

冬の静かな庭で チュンチュン チュンチュン と 鳴いている。
そのさえずりを聞きながら 今日も大工のAさんが作って下さった
ちょっとユニークなぬれ縁を拭く。
いつも ピアノの鍵盤のようだと思ってしまう。
いつの間にか 木目が際立ってみえるようになった。
ぬれ縁は 憩いの場。
温室をながめながら 一息ついたり 来客とお茶を共にしたり・・・。
のき下に 木片が連なって並んでいる様子が 何とも言えない。

「 新年を迎え おかげさまで 引っ越せました 」 引越しのお知らせを
兼ねて 年賀状を お出ししたのは 1996年のこと。
この土地 家に おせわになって25年・・・
ここに居ることが ここでの日常が あたり前になった。
大好きな あたり前 に 感謝して 未来が いっそうのよろこびに
つながりますよう そう 願って 過ごしていたい。

世の中に まじらぬとにはあらねども ひとり遊びぞ 我は勝れり

コロナの日々を送る中で くり返し思い出される 良寛のことば

今年も よろしく お願い致します。 


2021元旦     加藤 文子

  



冬の空から


 



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