2016年11月         

ゲンノショーコの赤紫が・・・

 

秋の光の下で


チリメンカズラ


花石菖がゆれる


 

風が冷たく吹くようになった。
こうなると セーター ウインドブレーカーや オーバーパンツを
身につけたくなる。
夏のあいだ 温室で育てていたカポックやヘデラなど 観葉植物を
いつでも取り込めるように 玄関通路の棚を片づける。
外棚の植物も 温室にしまうことを考える。
うしろに住む母は ヒーターにスイッチを入れ さらにはガスストーブも
つけている。こたつも要るという。
それはちょっとオーバーなのではと思って よくよく服装をみると 
秋口にいつも着ている 胸元にレースのついた薄手のTシャツに
綿のカーディガンをはおっている。 下着も 胸のあいた半そでのみ。
いくら暖房をきかせても これでは寒いはずだ。
もっと暖かいのに着替えたら と すすめても応じない。
知らんふりをする。
秋になったら着ようと思っていたTシャツ、これをもっと
着ていたいそうだ。
台風や 雨ばかりで 秋らしい晴天の日に恵まれなかった今年、
たしかに 秋物を着る機会はわずかだった。
中間がほとんどないまま 暑い日々から 寒い日へ移行しつつある。
母にとっては 寒さはともかく 大好きな秋のTシャツを着ていたいという
気持ちの方が 勝っているようだ。

93才の母のことばは 非常に短い。
いやだということは いやなのだ。理由を聞いても 返事はない。
うれしい時は 一瞬ニコッとする。それだけ。
まばたきもしないで じいーっと見つめられると 返す言葉もない。
不思議な共同生活をしている。

ゲンノショーコの赤紫が咲きこぼれ リンドウの濃い紫の花が
今にも咲きそうだ。
カボチャや サトイモや サツマイモ が おいしい。

2016年 10月9日 記す     加藤 文子   



 

 




なんてキレイ

 


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