2017年3月         


氷の鍵盤

 


カリンの新芽のつぶ



雪柳の開花も 間近



2月13日 椿が咲いた


 

厳冬期は 笑われてしまうくらい 重装備だ。
くつ下の重ねばき オーバーパンツ ジャンパー 防寒ブーツ 
レッグウォーマーとネックウォーマー ホッカイロ 
そして毛糸の帽子も必需品。
着たり 脱いだりも 大仕事。
毛糸の帽子も 長く愛用していると 毛糸が透けてきて 一枚では
用が足りなくなる。
このごろは そんな薄手の帽子は 二枚重ねて被ることにしている。
洗いすぎて 縮んでしまったブルーのモヘアの帽子を中にして
母が編んだチャコールグレーの帽子を重ねている。
この チャコールグレーの帽子 同じのを二つ持っている。
同じ毛糸で 2年続けて編んでくれたのだ。
10年も前のこと・・・母が80をすぎた頃であっただろうか。
編み方が同じなので 見た目は変わらないのだが 
被ってみると 違いが判る。
ひとつは 編み目が揃ってしっかりしていて フィットする。
一年後に編んだ方は どこかが緩いのか 下を向くと
頭からぬげ落ちてしまう。仕上がりが異なる。
その頃 手や指が思うように動かず 力が入らなくなったと言っていた。
料理好きだったのに 以前のようにしなくなった。
セーターやカーディガンを難なく編んでいた70代。
大きなものはあきらめて 帽子やマフラーを編んだ80代。
このごろは あーあっ とうとう編めなくなったと残念がる。
それでも 編みかけのマフラーや毛糸は カゴに入れたまま片付けない。

日も長くなった。5時でも明るい。
けれど 晴れた光景に 粉雪が舞う。
この寒さの中 大輪のツバキや山ツバキの蕾は 大きくふくらんで
花の紅い色をのぞかせている。

2017年 2月10日 記す     加藤 文子   



 

 




描きかけの絵


 



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