雪柳やボケ キブシやレンギョウなど 様々な色彩の花が咲き出して
春の気分を引き立ててくれる。
とりわけ 群成すように咲くレンギョウの黄花は 強烈な印象を与える。
ベルに似たうつ向きかげんの愛らしい花が好きで 長らく育ててきたが
改めて数えたら 八鉢になっている。
はじまりは ひと鉢。
剪定した際 挿し木をしたものが根付いて それらを株分けして
鉢に植え、ひと鉢 ふた鉢・・・年を経るうちに沢山になった。
中には 根洗い仕立てのものも ある。
今年は 例年にも増して 花付きが良く どの鉢も鈴なりに咲いている
。
その分 水もよく乾く。
キレイで まぶしくて 毎日 感心して水をやっている。
特に日が傾くころ 最後の光に映し出される光景は 感慨深い。
花々が 黄金の羽のようにも見えて そのまま飛翔して行ってしまうの
では・・・そんな不思議な感覚にとらわれる。
花期も長い。
同じ頃から咲いていたミモザは とうに終わっているのに 相変わらず
咲き続けている。
長く見ていられるのは うれしいけれど このまま咲かせていては 木が
疲れるのではないかしら ふと そんな気持ちになった。
開花中に花を取り除くなんて 考えたこともなかったのだが
思い切って 花柄に鋏を入れた。
しぼんでもいない 凛々しい黄花が 作業台に散った。
花を落とすと やわらかなミドリの葉と枝が クローズアップされた。
この姿を見たら やはり そうしてよかった 訳もなく そう思えた。
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光のマジック |
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