アシスタントのYさんが「茨木のり子の家」という本を
プレゼントしてくれた。
図書館で借りた時から 買おうか どうしようか 迷っていたものだ。
生前、茨木のり子が暮らした家や 愛用品や 数編の詩が
断片的にページに織り込まれ 程良く構成されている。
解説のない所も いい。
ドアノブや 食卓のある風景・・・書籍の詰まった本棚のページなど
目を凝らして 見入ってしまう。
詩人の感性が 静かに伝わってくるような本であると思う。
あるページに 古びたピート シーガーのレコードジャケットと
彼の「WHEN I WAS MOST BEAUTIFUL」 の歌詩、別のページに
茨木のり子の対訳詩「私が一番きれいだったとき」が載せられている。
赤く線のひかれた歌詩を見ながら、レコードに針を落とすしぐさや
彼の歌に耳傾ける ある日の情景を想い描いてみたりする。
どうして この歌を・・・・。
先日のこと ピート シーガーが94才で大往生を遂げたという
ニュースが届いた。
詩と音楽・・・それぞれの表現者が遺して行った 時代に流されては
いけない志、しごとのことを 改めて考えている。
冬色の 大実ヤブコウジ
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