2012年 10月         

秋をのぞく

   
        
           

豆鉢のイタドリ

 

 

コハウチワカエデ&出猩々モミジ 他

 

       

コクリュウ

陶と植物の展覧会のため 新潟に出かけた。

お世話になるのは 3回目。

はじめてギャラリーのある 胎内市を尋ねた時は 遠く感じた。

今回は 慣れたせいもあるのだろう 都内へ出掛けるのと

変わらない気がした。

郡山から会津を過ぎると いよいよ山は深くなる。

山々の連なり うす墨で描いたような稜線も 美しい。

会津坂下で 高速を降りて 山道を走る。

阿賀野川の雄大な流れが 視界をよぎる。

走りながら 何度も 何度も 出合う。

新発田市から 胎内市に向かう道に出ると 新潟平野が一面にひろがり

空も もくもくした雲も 果てしなく大きく見える。

あちこちの田んぼで 稲刈りがはじまっている。

稲掛には 束ねた稲が 整然とかけられ トンボの直線的な動きが空を切る。

その風景が 強い光線の下でまぶしい。

たった 2〜3時間車を走らせただけなのに 普段味わうことのない

全く違った情景がひろがっている。

そんな風景の下で 暮らす人々の日常がある。

知らない景色 私の知らない日常・・・計り知れない それぞれ

さまざまがある。

新潟の冬の空は 灰色で馴染めないと ギャラリーの奥様。

そんな長い冬のあとに来る 待ちわびた春だからこそうれしい と

ご主人のYさんは言う。

私の那須の冬の空を想いながら 聞いていた。


2012年9月24日記す     加藤 文子

          

ヒメカカラ  実が赤くなった


 

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