寒い寒い朝を 迎えている。
外界は 粉をまぶしたように 一面まっ白、まるで冷凍庫の中を
のぞいているような 景色だ。
通りに面したユズリハの木は、つぼめた落下傘のように葉を硬直させ、
直立不動といった面持ちで立っている。
寒すぎて 外仕事ができないので、箱に絵を描いて 初夏に予定される
展覧会の準備をしようと思う。
数年前に仕上げた箱のリメイクから はじめることにした。
完成させたつもりが 改めてみると 納得いかないものばかり。
どうして これで良しとしてしまったのか、不思議だ。
見ていたくないものを、見たいと思うようなカタチに近づけるのは、
なかなか むずかしい。
それに、見たいものがどんな感じなのか 具体的にわからないから
やっかいだ。
塗ったり 描いたり・・・せっかく良いと思ったパーツも
再び 塗りつぶす。
あいだに いろんな用事を入れて 気分を変えながら 進行させている。
そんなこのごろなので 仕事場にしている四畳半の和室は
いろいろな画材でちらかっている。
かすかに 何かが見えたような気がしたり しなかったり、
よろこんだり がっかりしたりを 繰り返している。
寒いのが苦手なので はやく春が来て欲しいという気持ちはあっても
ペイントは 今だからできる作業、仕上がり情況を考えると
何とも言えない。
どこまで やれるのだろう。
帰る場所
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