2016年5月         

ロバの本屋のドアを開ける


まどの向こうに 景色がひろがる


小さな作品


ボトルが並ぶ


かつての研修生 島根からFさんが・・・



 

山口、下関市に 母方の祖父のお墓があるので 一度訪ねてみたいと思って
いた。
いよいよ その思いが適うことになった。
せっかく山口まで行くのなら 知り合いの I さんの所も伺いたいと思った。
I さんは 東京から長門市に移住して “ロバの本屋 ” をひらいている。
I さんがセレクトした 新旧さまざまな本を中心に ノートや文具 布の製品
など いろいろ並ぶ 楽しい空間である。
調べたら 長門市は下関市のとなりだったので なおさら都合が良い。
I さんに連絡したところ ロバの本屋で 小沼の展覧会も企画して下さる
ことになった。
車に作品を積み込んで 出発した。
一気に山口までは行けないので 尼崎の従姉妹の家で一泊。
翌朝 従姉妹も合流して 山口をめざした。
遠いであろうことは 覚悟していたが いざ運転してみると 本当に遠いと
思った。
よーしッ と かけ声をかけながら 小沼と交互に運転した。
切り立った斜面から 生い茂った木々が今にも落下しそうに迫り来る山道を
ひやひやしながら進んで ロバの本屋に到着した。
牛小屋だった所を I さん独特の感性で 見事に改造していた。
誰も来そうもない山村に ポツンとある。
そんな所に本屋をつくってしまう I さんも変わった人だと思った。
それでも 口コミで 訪れる人が増えているという。
他にはない とっておきが ここにはあるからなのだろう。

東京の頃より さらに逞しくなった I さんに再会することができた。
思いがけず 小沼の展覧会も実現した。
そうして 小高い丘の上に建てられた先祖の墓をお参りすることも
祖父の故郷 祖父のみていた風景にふれることもできた。
無事に帰宅し 清涼感のある心地良い疲れに浸っている。  

2016年 4月 20 日記す      加藤 文子


 



大好きな本が 沢山



 

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