2025年1         

何度もみてしまう


午後の外テーブルで


トンネルをぬければ

 

静かな海 浄土ヶ浜


語らい

12月のある日は 茅ヶ崎へ・・・ また ある日は 岩手の 宮古市へと
遠出がつづいた。
途中 側道の木々は 遅い紅葉が 晴れた空の下で 紅やからし色が
光に反射して 美しかった。
ドライブには 音楽が欠かせない。
仲良しの S ちゃんが 送ってくれた舘野泉さんの フィンランドピアノ曲集を
聴いてみようと思った。
周囲の景色と音調がしっとりしていて 行きも帰りも 繰り返し聴いていた。たずね先では 心床しい人々が 待って下さっていた。
茅ヶ崎 熊澤酒造内の okeba という施設のギャラリーで 来年(2026年)
展覧会をさせていただく予定。
打ち合わせで 6年ぶりに訪れた熊澤酒造の 充実した空間に
感銘を受けた。
その心地よさと うまく合流できるよう 準備をしていきたいと思う。

宮古市には かねてからおうかがいしたかった お洋服のお店
アールグレイ がある。
出会いは 2011年4月 品川の個展会場だった。
後になって知ったことだが アールグレイの Nさんが 津波で被災した
直後である。
失ったお店を 再開。 その後 再び水害に見まわれることになる。
想像を絶するような困難を乗り越えて アールグレイは 今日に至る。
実際 うかがったことはなくても 短い話を交わしたのは
一度きりであっても・・・発信している厳選された シックで
オシャレな感覚に 共感を覚えていた。
それは いただくお便りからもうなずけた。
同い年というご縁も気にかかり 実際にたずねてみたかった。
行くと決めなければ 先延ばしにするばかり・・・
とうとう アールグレイと Nさんの在処に 行きつくことになった。
短い時間であったが 忘れられないひと時を得た。
やっぱり・・ やっぱり・・・ であった。
浄土浜の散策・・ 海を見ながらの語らいも・・
縁どりされた 思い出になった。

暖かく よくばらず 甘受して過ごしていたい・・
そんな気持ちをいただいた。

冬の温室の静寂と一緒に 春のおとずれを待ちたい。
 
  

2024年 12月12日 記す 加藤 文子
明けまして おめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

 

日が沈む