2023年4         

咲いた

 



オブジェを並べた


ヒトガタ



雨上がる


ハンカチーフを5枚重ねて 波ぬいして仕上げる ラリーキルトに着手して一年以上がたつ。
今までに 同様の方法で 数枚仕上げてきた。
ハンカチーフ一枚の大きさを縫うだけなのに もう一歩のところで
終わりにできないでいる。
全体のステッチは終えたものの 物足りなくて 所々に金糸を加えて
変化をつけてみたり・・・。
金糸が入ることで 少し楽しくなったような気もする。
近年 指先が覚束なくなって 重ねた布に針を刺すのも 容易ではなく
一列すすむのにも手間取るようになった。
半年あれば 出来上がる と 思っていたのだが 今回は予定をはるかに
オーバーしている。
それでも 合い間 合い間に 少しづつ 手を動かしてきた。
魚を焼きながら 煮物をしながら・・
来客の到着 約束の電話を待つあいだ などなど 
いつでもステッチできるように 一式 机のわきに置いている。
春を迎えて 寒さから保護していた盆栽たちを温室から外棚へ移す。
肥料のことも 考えなければ・・・芽出しと共にはじまる手入れや
4月からWeekend gallery の オープンも控えている。
庭仕事が 本格的になる前に キルトが完成していると良いのだが・・。
朝早くから光が射すようになって 自然に外へ外へと 誘われていく。
Come on Come on と 呼び出される。
ウズ ウズ ドキ ドキ
梅の花が咲き出すこの頃になると あちらこちらから木を伐採する
軋むような音が・・・苦しくなるような音が・・聞こえてくる。
せめて 木々にひとこと気持ちをかけて 行ってくれていることを願う。

先日 代々木上原のギャラリーYORI の搬入の手伝いで
東北自動車道を走った。
佐野周辺の道の両脇にひろがる雑木林の風景が好きだ。
灰色だった枝々に うす桃色がうっすら掛かって
景色を柔らかくみせていた。
搬出で通りかかる頃には うす桃色にみどりがさしていることだろう。


3月12日 記す    加藤 文子

  



おはなし

 
 


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