みどりが動き出す

 

 

  アシスタントが綴る 5月  

 

あうりんこ星は はじかれるように動き出した植物に導かれて、日に日に忙しくなってきました。小さかった新芽から、わずかの間に 羽のような葉を広げて光を浴びています。その変化は 毎日驚くほど。それぞれが とてもきれいで、見ていると時を忘れてしまいます。
けれど 同時に出現する虫たちにも、監視の目を光らせなければなりません。彼らは やわらかい新芽が大好物。大きく成長したシャクトリ虫を 鉢の中に発見してしまうと、がっかりしてしまいます。たんぼぼも景色としては OKですが、種が膨大に飛んでくるので、周囲をチェックし 対処します。
したいことはどんどんでてきます。

先日 山口で行われた個展の搬入に伴い、長期の留守番がありました。室だしして間もないデリケートな植物と共に体験した留守番は・・・とにかく日々をつないでいかねばという緊張感に助けられ、なんとか事なきを得ました。
この後も 個展・二人展が続く今年は うっかりできません。いつも のほほんとさせて頂いている分、ここはぜひ きっちりとアシストしたいと思っています。

遠出ができにくくなる季節に、うれしいこともありました。
那須で行われたスージー・キムさんのライブに行けたのです。
ギターの高橋 マコトさん、北川 涼さんと織りなす音は、一瞬一瞬がいのちを宿すかのような 濃密なものでした。3人がそれぞれのベストを尽くして 音楽を楽しむことで、見ている人を巻き込みながら 空気が変わっていくのを感じました。
びっくりするくらいあっという間だった90分に、私は大きな推進力をもらったような気がしています。

いろんな力を借りながら、春の日々を過ごしています。


 2016年 4月24日  山田 ナオコ


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