満開の大文字草









 

 

  アシスタントが綴る 12月  

 

明日は 小沼さんの個展の搬入日。仙川での展示がはじまります。
積み込みを終え、準備を整えた小沼さん。
今日もアトリエに座り、なにかをつくっています。

小沼さんのやきものは、すべて手びねり。あたりまえですが、一つ一つ ちがいます。
小さいうつわも 大きいオブジェも、とても個性が強いので、一目で小沼さんのものだと分かります。

私がはじめて見た小沼さんの作品は、本の中にありました。
植物の姿は もちろん美しかった。そして 興味をひかれたのは、鉢でした。つやのある乳白色に鮮やかな黄色やオレンジ色が溶け込んだ表情。なぜか角が生え、今にも歩き出しそうなカタチ。植物とくっついた 新しい生命体のようです。
うゎーなにこれ・・見てみたい!
立ち読みの本に釘付けになったあの日が、今の私に繋がっています。

あうりんこ星にやってきて感じたのは、作品の強さは 小沼さんの持っているセンスだけでなく、日々 仕事に注がれる時間や姿勢によるものも大きいのだなということです。
やきものも、植物も、やれることは尽きません。
けれど、ただ時間をかけても よくなるとも限らない。
バランスを考えながら、毎日を飽きずに積み重ねていくことは 簡単なことではありませんが、小沼さんも加藤さんも 軽やかに歩み続けているように見えます。

向き合える仕事があること。それをずっと大切にできること。
そんなお二人のそばで 今年もウロチョロできたことを、幸せに思います。

本年も あうりんこnoこ をご覧いただき、ありがとうございました。
2018年も どうぞよろしくお願いいたします。
よい一年になりますように。

 


 2017年 11月13日 記す  山田 ナオコ

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