つるの所から 新芽が立った

 

 

  アシスタントが綴る 6月  

 

谷中 ソラダキでの二人展が 無事終了しました。
4日間と短い会期だったにも関わらず、たくさんの方がお越し下さったとのこと。
皆さんからのおいしいおみやげをほおばりつつ、そらだきでのお話を楽しく
伺っています。

留守番は5日間。 植物と私のみの生活です。
安定しない気候に用心していた植物は、ようやく調子がでてきたところ。朝夕の
急な冷え込みもなくなり、毎日ぐんぐん成長しています。なかなか動かなかった
百日紅も、新芽を広げはじめました。
眺めているだけなら とても美しい 春の庭です。

今回は、「水やり以外は あまり仕事をしないこと」という加藤さんの言葉の通りに
してみることにました。
水やりと、植物の様子を観察すること。
たまに来客。電話の対応。加藤さんと小沼さんへの報告など。
水やりをしていて気になった庭も、手入れを少しする程度にしました。

このところの気温の高さと、乾燥、植物の成長の勢いで、乾きに追われるように
水やりをします。ゆっくり観察していくと、やわらかい新芽に 動き出した小さな
毛虫やアブラムシがついています。気づかなければ、6日後には葉がなくなり、毛虫を大きく育てていたかもしれない・・・。ゾッとします。
アリも棚上を徘徊中。 巣をつくられる前に、ねらわれた植物を移動することに
しました。
林からコナラの花柄が 庭一面に 雪のようにふりそそぎます。虫も降りてくるので、枝を折らないように鉢ひとつひとつから、花柄をとりのぞいていきます。
すると、幹にカイガラムシを発見。歯ブラシなどでそっとこすり取ります。
そんな毎日で、時間はあっという間にすぎていきました。

今までの留守中、草取りなどの庭仕事にはりきっていた私・・・。
どこにそんな余裕があったのか、植物をどのくらいちゃんと見ていたのかと、自分のことながら首をかしげたくなりました・・・。

 

 

はじめて奏デル盆栽を訪れたときにもとめたニセアカシアが、今年 花をつけました。
小さな鉢の中で 花をつけるくらい充実してくれていたのかと思うと、 ぐっとくるものがあります。
あれから17年が経ちました。

 

 2017年5月22日 記す  山田 ナオコ

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