寒冷紗をはずした 初秋の庭









 

 

  アシスタントが綴る 10月  

 

毎日のように降り続く秋雨は ここ2日ほど小康状態。スカッとした秋の空を拝みたい
ところですが、どこで起きても不思議ではない災害に見舞われず、 静かに過ぎていく
日々以上にありがたいことはありません。

酷暑をのりこえて かなり疲労したであろう植物に、加藤さんが置き肥をしています。
古葉を払い 剪定などを施して、様子を確認しながら 鉢の隅に必要な分を少しだけ。
後ろの家で 作業する時間がふえた私は、加藤さんの仕事を 後から確認することが多く
なりました。一時ほどではないですが、おそらく コガネ虫の幼虫に、根をすっかり
食べられてしまったものが出てきています。長年根洗いで育てた草が、いくつか
新しい鉢に植えられていました。
抱える程に大きく育った根洗いのこれまでの歳月を思うと、なんとも言えない気持ちに
なります。どうか、冬の寒さが厳しくありませんように。少しでも体力を回復して
くれるよう 私ができることは、気持ちを落ちつけて よく観察することのみです。

時々 お見えになる Eさん。
ご購入くださった植物を 時折お預かりして、植え替えなどの手入れをさせて頂いて
います。見違えるように大きくなったもの、ここにいる兄弟よりも 花をたくさん
咲かせているもの。
植物自身が 大切にされている日常を教えてくれます。
あまり多くをお話しにならない Eさんですが、最近よそで感じたという「 師の外側だけを真似て よくできているように見えたお弟子さんが、実は 中身は全く見えていない人
なんだと気付き、とてもがっかりした 」と いうようなお話を伺い、どきりとしました。
私は どうだろうか・・・?  


 2018年 9月21日  記す  山田 ナオコ

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