入口のシノブの朝









 

 

  アシスタントが綴る 11月  

 

 

台風19号が過ぎ去って 一週間が経ちました。
避難勧告は出ましたが、おかげ様で 人も植物も無事でした。
安否を気にかけてくださった方々、ありがとうございました。
確実に安全なところなどないんだよ と 言わんばかりの猛烈な風雨。
被害が少なかったこの辺りでも、12日は 眠るのがこわいような長い一夜でした。
突然 穏やかな日常を失ってしまった 多くの方々の恐怖と悲しみを思うと、言葉も
ありません。
どうか 少しでも安らげる時間がありますよう、お祈りしています。
祈ることしかできませんが、自分にできることをしっかりやることで、何かに
繫がっていけたらと願っています。
汚れたガラスを拭いていると、15年近い月日をここで重ね ずいぶんシワが増えた自分が映っています。今日 こうして生かされているのは、奇跡のようなものだと思いました。


草ものの取り込みが始まりました。加藤さんに散髪された植物たちが、どんどん棚下に
並んでいきます。なんとなく温かいので 早いような気もしますが、昨年は 11月上旬に
すべて温室に収まったと記録にあります。
急に冷え込んでくるかも知れません。
加藤さんのハサミの音を聞きながら、温室の棚洗いをしています。


 2019年10月24日  記す  山田 ナオコ

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