流木に生えた赤松









 

 

  アシスタントが綴る 8月  

 


人をお通しするようになってから、今まであまり気にしなかった部分の手入れも
日常の仕事になり、時間のやりくりに四苦八苦しています。
それなのに・・・雨で思うように庭に出られないこの頃は、嘘のように伸びる草に 余計に目が行き、いろいろを放って草取りをしたい衝動にかられ、雨の合間をぬっては ちょこちょこと草取りをし、加藤さんに他の仕事を押し付けてしまっています。
これまで頻繁に手を入れなかったギャラリーの庭では、植物の勢いが強力になり、シダが繁茂して 我々をてこずらせています。 冗談のように太くなった茎は、手で折るのが難しいくらい。影から小さい恐竜が出てきそうなジャングル感です。
小さいと可愛いユーパトリウムも、丈や 葉の大きさが5倍くらいになり、どんどん歩道部分に侵食して テリトリーを拡大中。

作品を作りながら 自然農法に取り組んでいる遠野の友人は、畑の草を取りません。
そこに生えている草を見て、土の状態がわかるといいます。そこに必要な養分を供給するために草は生えてくるのだそうです。イネ科の植物は、地中深く張った根で、機械が踏み固めたり 薬剤散布で荒れた土壌を耕してくれているとのこと。
無肥料で、元気な とても美味しい野菜を作る彼女の話は、すとんと腑に落ちました。

やっぱり植物はスゴイ。 
世の中に 必要のないものは ホントにないんだなぁ。
目先のものに囚われ、時に あまり考えずに 過ごす日常の中で、忘れたくない 大事なことだと思いました。

けれど・・・  そう言いつつも・・・
今日も 私は夢中になって、草を取ってしまうのでした・・・。


 2019年 7月24日  記す  山田 ナオコ

あうりんこスケッチ2011にもどる