茎を染めて リンドウが咲く









 

 

  アシスタントが綴る 12月  

 

那須岳が 雪をかぶりました。紅葉も麓までおりてきて、街道沿いの木々は燃えるような色。青空とのコントラストも 見とれてしまうくらい美しい。
朝 あうりんこ星に到着すると、冷えた空気の中で、落ち葉を掃く箒の音が聞こえてきます。落ち葉が舞い散る様子を ただ見ているだけならきれいですが、盆栽の間に入り込み 乾きが見づらくなったり、棚に汚れをよぶので、毎日まず棚上から 掃除を始めます。
そうして 庭の動線を中心に、週末は ギャラリーまでの歩道も なるべくきれいにして
おきたいので、掃き掃除は 結構時間が かかります。
最近は、早朝から小沼さんが頑張ってくれているので、私が合流するころには もう
集めるだけ。大変助かっています。

棚上の植物が少なくなった庭のあちこちで、発光するような青紫色で リンドウが咲いています。花の色と周りの景色の彩度がちがうのか、ピカピカ光っているよう。
鉢の中に種が飛び込んで 咲いているものもあります。
我が家にも 飛び込みのリンドウの入った鉢がいくつかありますが、なかなか咲いてくれ
ません。咲く直前の大きくふくらんだ蕾までは 毎年順調なのですが、どういった具合
なのか、蕾の先が茶色に変色して 咲かずに終わっていくのです。
那須と黒磯は近いとはいえ、だいぶ気温にちがいもありますが、そのせいだけとは
思えない・・・。リンドウにとっては、山田家の鉢の中で咲くということは、とても大変なことなのかもしれません。
何気なく見ているあうりんこ星の光景は、奇跡に近いことなのかも・・・。
私が見ているものの中には、そんなことがたぶん沢山 気づかずにあって、その上に
日々は成り立っているんだろうな と、思ったりしました。

今年も あうりんこnoこ をご覧いただき、ありがとうございました。
どうか 良いお年をお迎えください。
新しい年も どうぞよろしくお願い致します。


2020年11月21 日  記す  山田 ナオコ

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