うっすらつもる









 

 

  アシスタントが綴る 2月  

 

あまり寒くない 那須の冬。雪もほとんど降りません。
こんなことは、那須に来てから初めて経験しています。
この時期の霜柱は、あたり一面の土を押し上げ、ちょっと踏んだくらいでは壊れない
くらい強力なはずですが、今年は弱々しいのが、庭の隅で申し訳なさそうに立っている
だけです。

夏の個展のために、小さな冊子を作っています。
12月から少しずつ ああでもないこうでもないとレイアウトを整え、大まかな構成が
出来上がり、今は試作に入っています。
2010年に初めて制作に携わらせて頂き、手製本の面白さを知りました。
それからは 造作が特殊なものなどは、どうやって作ってるんだろうと眺めるように
なりました。
製本についての本なども 読んでみると、いろいろな作り方があるようです。
どれも美しく、がんばれば・・・できそう。
始める前の野望は 大きく膨らんでいます。

中身とのギャップを狙い、厚いクラフト紙で表紙を作り、背を貼らないことでシャレた
感じを出したかったものは、あっさり却下。弾けるような黄色の表紙は、小沼さんには
好評でしたが、今回は見送り。
糸綴じは ページのやりくりが難しいので、断念。ページを張り合わせる綴じ方でいくことに。貼りあわせる面積やノリの濃度で、ページにツレが出たり、めくる時に違和感を
感じるので、何度も調整します。
話し合い、HOWTO本とにらめっこしたりしながら、試作も3冊目を重ねました。

試作を重ねるうちにたどりついたのは、なんと前回にほぼ近い形。
綴じ方などは 知識が増えた分 進化していますが・・・  不思議な感じです。
とにかく、あうりんこ星の空気が伝わる一冊になることを願って、コツコツ製作中です。


2020年1月24日  記す  山田 ナオコ

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