色づくのに あと少し?


 

 

  アシスタントが綴る 2月  

 

庭のウメモドキの実を食べ尽くしたメジロが3羽、サカキの黒い実を盛んについばんで
います。せわしくクチバシを動かし、鮮やかな黄緑色の丸い体で枝をしならせる様は、
サカキに灯った小さなぼんぼりのよう。
厳しい冬を乗り越えるために、必死なのでしょう。
でも 食べるのはいいのですが、わざわざ棚板の上にフンをしていくのはやめてほしい。体に似合わず、結構大きめで 汚れも取れにくいのです。

冬眠していても、植物はゆっくり乾きます。もうすぐ花を咲かせるものもあるので、
やはり水切れには注意しなければなりません。
厳冬の水やりは、温度が上がるお昼近くが多くなります。
ジョーロを持ちながら、一つ一つ確認していきます。冷えているので、触れても乾きを
感じにくくなっている植物は、鉢底を見たり、前回の水やり具合を参考にして
判断します。
覗いたり、かがんだりしているうちに、ジョーロから滴る水で、手や袖口が濡れて
冷たくなっていきます。指で触れることでわかる状態があるので、指の空いた手袋で
作業しますが、最後は びしょびしょです。
冷えるのがとても苦手な私ですが、不思議と水やりをしている間は、植物に集中するためなのか、寒さが和らぐような感じがします。

気の早いカリンは 枝先を赤く膨らませはじめています。
ヨレスギは全身を赤茶に染めて 寒さに耐えています。

静かな温室の中で、それぞれの時間を刻みながら、春を待ちます。

 

2022年 1月19日 記す  山田ナオコ

 

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