いつまでも明るい |
アシスタントが綴る 4月
用土に混ぜる炭を細かくするために 金槌でコツコツ砕いていると、頭上のコナラから
キツツキが応えるように カカカカッと 木をこづく音をたてます。この辺りで見られる
種は 調べてみると、モノトーンのシマ模様の羽を持つ 小さな「コゲラ」だとか。
音はとても近いようなのに、その姿を捉えることができません。
そろそろ植物が外に出てくるので、棚を洗って 水平を確認しています。
傷みが気になる棚板は、加藤さんに相談して ストックの板に差し替えます。
ここ数年 同じ箇所が気になっていて、その度に加藤さんにお伺いしますが、「まだ
大丈夫」というお返事。そっくりそのままのやり取りを 毎回繰り返して、あぁ 今年も
春がきたなと実感します。
ぐんと温かくなった途端、ギャラリーの裏庭で イチゲも咲ました。やわらかなコケに
覆われた 大きなコナラの下、一斉に花ひらいて 太陽の光を浴びています。
あうりんこ星から 家に戻っても まだ明るいので、早々に庭に出て 植物の様子を見たり、庭整理をしてしまいます。手元が見えなくなって、気付くとかなり冷えている。
慌てて家に入ると、もう18:30です。
休日になると、たまった家事と 庭仕事のせめぎ合いです。結果 あっという間に夕方に
なり、洗濯機の中に干し忘れを発見したり、出かける用事は面倒になって 次の機会に
延ばす算段をしたりしながら、春の一日は終わってゆきます。
空気が柔らかくなって、こちらでも 間もなく桜が咲くでしょう。
ギャラリーも お客様をお迎えする準備をすすめています。
植物は温かさに後押しされて、例年より早く動いています。
ぜひ 遊びにいらしてください。
2023年 3月24日 記す 山田ナオコ |