奮闘中


 

 

  アシスタントが綴る 4月  

 

ヨレスギの赤茶の葉に、緑が戻ってきました。トサミズキの花も華やかな黄色の花を
咲かせています。庭では福寿草も落ち葉の中から顔を出しました。
いつの間にか しもやけも治って、どこかからミツマタの花の良い香りもしてきて
春がいよいよ本番の気配です。

ギャラリーへ向かう通路脇の 大きな板塀を作り直すことになりました。
数年前 一人留守番中に 大風で支柱が折れ、ぐらりと倒れてきた時の恐怖は忘れられ
ません。応急処置でよくぞ今まで保ってくれました。
小沼さんは、個展の真っ最中。しかも、窯焚きも同時進行という、慌ただしい
スケジュールの中で、まず塀を壊し、周囲を整えることからはじまりました。
小沼さんがチェンソーで豪快に破壊したものを ストーブで燃やすため、回収。
大きな塀はあっという間になくなり、お隣が丸見え。ちょっと恥ずかしい。
翌日は材料に防腐剤とペンキ塗り。これで下準備はOKです。
土台となる基礎作りは、庭師の経験がある I 君に参加してもらい、なんとかカタチを
整えました。コンクリートを扱う大変さがよく分かりました。 
残るは 柱を建て 板を貼る作業。順調に3区画を張り終えた時、強い風が吹き、
ぐらりと揺れました。あの悪夢が蘇ります!
もっと補強が必要だということになり、大急ぎで支柱を取り付けました。
全くの素人が右往左往しながらの塀作り。やっている時は夢中でしたが、なんとか
5日間で終わらせることができました。

大変な体力作業をこなしながら、窯の仕事も続けた小沼さん。
明日は個展の搬出です。どうかご無事にお帰り下さい。

2021年3月5日 記す  山田 ナオコ

 

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