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アシスタントが綴る 7月 ![]()
植え替えは、植物の様子からタイミングを教えてもらいます。
生育の良いものは、根を元気いっぱいに表面や鉢底から出して、アピールしています。
表土の粒子が潰れて通気が悪そうになっているものも、合図の一つ。
本来ぐんぐん生長するはずの時期に動かなくなっているものも、はずみをつけるため
植え替えることがあります。
鉢の中で健康に育ててゆくために必要な植え替えは、根を触るデリケートな作業。
だから、根になるべく負担をかけないように充分乾かしてから、取り出します。
抜いてみると根の状態がわかるので、日頃の自分の育て方をジャッジされている
ようで ドキドキ。
細根が充実しているような健やかな根であれば、うれしい。
発根が少なく、匂いがあったり、菌が発生していたりと思わしくない状態でなければ
対応を考える必要があります。
水やりか、置き場か、土の配合が適さなかったのか、鉢の具合か、
いや、そもそも相性がよくないのか・・・。
元気であれば、新しい鉢を合わせられる楽しみもあります。
まずは、植物にあった形状、水はけの良さが大前提です。
内側に釉がかかっていると呼吸がしにくくなるので、購入する時には注意します。
生長が著しいものは、少し余裕をもたせた大きさで。
そしてできれば、好きな鉢であれば言うことはありません。
それは植物の魅力を膨らませてくれること以上に、植物と生活する上での、大切な
工夫のひとつではないかと思っています。
見ることを楽しむ機会が増えれば、植物の変化に気付きやすくなり、
植物との関わり方は深まっていくように思うのです。
自分で作っていた時期もありましたが、なかなか鉢作りは難しい。
今は あうりんこ製の鉢が、多くの山田家の植物を支えてくれています。
今日は、奥多摩コアジサイとエゾノタカネヤナギを植え替えました。
新しい鉢がよく似合っています。
| 2021年 6月18日 記す 山田ナオコ |